”青梅に約50年ぶりに映画館が誕生するよ!”の旅①

 クラウドファンディング・プラットホーム「MOTION GARALLY」に掲載された建物の写真に、一瞬で恋に落ちてしまった。それがこちら!

約50年ぶりの復活!映画の街、青梅に再び映画館を造り多くの人々に笑顔を届けたい!!

 もはや映画館は、商業施設の中に入ったシネコンが当たり前。そんな時代に単体の建物、かつ国登録有形文化財の木造家建築をリノベーションし、映画館のなくなった街に約50年ぶりに映画館を復活させるなんて、なんとロマン溢れたプロジェクトなのでしょう。これは取材に行かねば!ということで、4月中旬に青梅にGO!

 筆者の住む杉並区からJR中央線に揺られること約1時間。東京の広さを実感しつつ、青梅駅に到着。ホームに降り立ってすぐに今までこの街に来なかったことを激しく後悔。

目に飛び込んできた緑。

ホームには木造の待合室や椅子が。

 待合室の壁には、かつてこの街で活躍していた映画看板師・久保板観さん(本名は昇さん)が手がけた鉄道関連映画の看板が飾られているではないですか!

 そう青梅は”昭和レトロ”を謳って、かつて町中を板観さんの映画看板が彩っておりました。

しかし2018年に板観さんが亡くなり、看板も老朽化で落下の危険があるため取り外されたと聞いていただけに、予想だにしない演出に涙腺が緩みかけた。あぶない、あぶない。

 駅の改札を抜けて、シネマネコのある青梅織物工業協同組合までは徒歩10分。ところが、

町中はあっちを向いても、下を向いても、気になることだらけで立ち止まらずにはいられません。

 青梅では商店街の振興を目的に”街全体が博物館”をコンセプトに、毎年11月に「青梅

宿アートフェスティバル」を実施。中でも青梅は戦前まで養蚕が盛んで繁栄と鼠除けとして

ネコを大切にしてきたとか。というわけで今はネコ町を謳い、至る所にネコ、ねこ、猫。

板観さんの映画看板と一緒に、町にほっこり感を与えるのはイラストレーター山口マオさんが手がけたパロディ映画看板。そんな猫たちに埋もれるかのように立っていたのが「怪傑黒頭巾誕生の地」の記念碑。映画やテレビで昭和の子供たちをワクワクさせた「解決黒頭巾」の作者・高垣 眸さんは、府立青梅実科高等女学校(現・東京都立多摩高等学校)に英語教師として働いていたのですね。

 なーんて夢中になって写真を撮りまくっていたら、あっという間に取材時間が。結局、徒歩10分のところを約30分かけてシネマネコに着いたとさ。 ②に続く。


中山治美の”世界中でかき捨てた恥を回収す”

映画ジャーナリストの中山治美です。 1991年に初の海外旅行でケニアを旅して以来、仕事やプライベートで随分とあちこち旅してきました。 でも齢50歳を超えて体力的に限界が……。 そろそろ終活⁉︎と思い、 記録に残すことにしました。 2024年4月からは下記で更新。 https://ameblo.jp/haruminakayama-555/

0コメント

  • 1000 / 1000